東京新聞に掲載されました
障害者の就労「弱み」も長所に 支援フォーラムで事例発表 横瀬
横瀬町芦ケ久保の町施設「あしがくぼ笑楽校」で十八日、勉強会「重度障がい者社会支援フォーラム」が開かれた。 障害者が働くことについての講演や事例の発表などがあり、各地の福祉団体や企業、行政の担当者ら約二百人が、これからの障害者の雇用について考えた。
フォーラムは、障害者に就労を促すことで豊かな社会を目指そうと、寄居町の支援団体「グリーンノート」などでつくる実行委員会が今回初めて実施した。
冒頭、川崎市のNPO法人FDAの理事長で、視覚障害者の成沢俊輔さん(34)が「働くって罪?」と題して基調講演に臨んだ。
成沢さんは、人の弱みと強みは表裏一体にあると説明。 米国では視覚障害がある人に文書の細断を任せ、企業秘密が漏えいすることを防ぐケースがあるほか、成沢さん自身も視力がないために人前で不安や緊張を感じず、講演することが苦にならないと明かした。
また、障害がある子どもの親たちは「答えのない苦しみだ」として、将来を悲観しがちだと分析。 未来にふたをするのではなく「大丈夫だ」と諭し、ともに前を向くよう促した。
このほか、自閉症や発達障害の人たちが、職場でどのように働いているかなどを発表する会もあった。 (出来田敬司)